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三苫業務店のよもやま話~ 新人が伸びる現場、辞める現場~

皆さんこんにちは!
有限会社三苫業務店、更新担当の中西です。

新人が伸びる現場、辞める現場 左官職人を育てるために大切なこと

左官工事は、職人の技術が仕上がりに表れやすい仕事です。

材料の練り方。

コテの使い方。

下地処理。

材料の厚み。

表面の押さえ方。

仕上げるタイミング。

一人前になるには、多くの現場経験が必要です。

そのため、新人が入社しても、すぐにベテランと同じ仕上がりをつくれるわけではありません。

少しずつ成長して長く活躍する新人もいれば、技術を覚える前に辞めてしまう人もいます。

その違いはどこにあるのでしょうか。

今回は、左官工事における新人教育について考えてみます。

★最初からコテを使いこなせる人はいない

初めてコテを持った新人にとって、材料を壁に塗るだけでも簡単ではありません。

材料が落ちる。

厚みがそろわない。

コテ跡が残る。

思った場所に材料を運べない。

経験者なら自然にできることでも、新人には難しいものです。

そこで、

「なんでできんの?」

と言ってしまえば、新人は自信をなくします。

最初はできなくて当たり前です。

そこから少しずつ感覚を身につけることが大切です。

➡“動き”だけでなく“見る場所”を教える

左官仕事は、先輩の手元を見ているだけでは分からないことがあります。

どこを見ながら塗っているのか。

何を確認しているのか。

なぜ今コテを当てたのか。

なぜこのタイミングで仕上げるのか。

こうした部分を言葉にして伝えることが大切です。

例えば、

「ここが少し高いから、この部分を見ながらならしている」

と説明すると、新人も判断基準を理解できます。

技術だけでなく、職人の目線を教えることが成長につながります。

⚒まずは基本から覚える

新人には、最初から大きな壁の仕上げを任せる必要はありません。

まずは、

✅ 道具の名前を覚える

✅ 材料を運ぶ

✅ 材料を練る補助をする

✅ 現場を清掃する

✅ 先輩の仕事を見る

といった基本から始めます。

地味に感じる作業でも、左官工事の流れを覚えるためには重要です。

材料の硬さを見る。

コテを洗う。

次の作業を準備する。

こうした経験が、後の技術につながります。

★練習できる機会をつくる

左官技術は、実際にコテを使わなければ身につきません。

先輩が全部仕上げて、新人はずっと材料運びだけ。

これでは技術を覚えることができません。

基本を理解したら、

小さな範囲を塗ってみる。

目立ちにくい場所で練習する。

先輩が横で見る。

終わった後に一緒に確認する。

こうした経験を積むことが大切です。

できない部分があっても、その場で教えて次につなげます。

⚠安全についても具体的に教える

左官工事では、脚立や作業台、電動工具などを使うことがあります。

また、材料を運ぶ作業もあります。

そのため、安全についても丁寧に教える必要があります。

どこに道具を置けば安全か。

作業台では何に注意するか。

材料を運ぶときはどこを見るか。

電動工具を使う場合は何を確認するか。

危険な行動があれば、その場で止めることが大切です。

そして、

「なぜ危険だったのか」

まで説明することで、次の安全行動につながります。

☺質問できる雰囲気をつくる

新人が伸びる現場には、

「分からないことを聞ける」

という共通点があります。

何回も聞いたら怒られそう。

忙しそうだから聞けない。

こんなことを聞いたら恥ずかしい。

新人は意外とこう考えています。

しかし、分からないまま作業すると、材料を無駄にしたり、仕上がりに影響したりする可能性があります。

だからこそ、

「迷ったら確認する」

ことを当たり前にすることが大切です。

✅成長した部分を言葉にする

新人教育では、できていない部分ばかりが目につきやすくなります。

「コテ跡残ってる」

「もっと早く」

「材料柔らかすぎる」

もちろん指導は必要です。

しかし、

「前より材料のせるの上手くなったな」

「コテの動き良くなったな」

「最近、仕上がりを見るようになったな」

と成長した部分を伝えることも大切です。

技術職では、少しずつ上達している実感がモチベーションにつながります。

⚖先輩ごとの違いで新人を混乱させない

左官職人には、それぞれ長年培ってきた技術やコツがあります。

コテの使い方。

材料の感覚。

仕上げ方。

多少違うことは自然です。

しかし、新人が困るのは、

Aさんにはこう言われた。

Bさんには違うと言われた。

という状態です。

特に、

安全ルール。

材料の基本的な扱い。

会社としての仕上がり基準。

作業後の片付け。

こうした基本はできるだけ統一しておくことが大切です。

⚠“見て盗め”だけでは伝わらないこともある

左官の世界では、昔から、

「技術は見て盗む」

という考え方もあります。

確かに、先輩の手元を見ることは大きな勉強になります。

しかし、新人には何を見るべきかすら分からないことがあります。

だからこそ、

「今はここを見て」

「この角度を覚えて」

「材料の状態を触ってみて」

と少し言葉を添えることが大切です。

見るべき場所が分かると、学ぶ速度も変わります。

☕日常の声掛けも大切

新人は技術だけでなく、

「この仕事を続けられるかな」

「自分は向いているかな」

という不安を持つことがあります。

そんなとき、

「慣れてきた?」

「分からんことない?」

「今日はどうだった?」

という短い声掛けでも安心感につながります。

仕事の話だけでなく、気軽に相談できる関係をつくることが、長く働ける環境につながります。

⭐新人を育てることは左官技術を未来へつなぐこと

左官工事には、経験でしか身につかない感覚があります。

材料を見る目。

コテの角度。

力加減。

乾き具合を読む力。

仕上がりを見る感覚。

こうした技術は、一日では身につきません。

だからこそ、経験者から新人へ少しずつ伝えていく必要があります。

教える。

見せる。

やらせる。

確認する。

少しずつ任せる。

その積み重ねが、一人前の左官職人を育てます。

私たちも、これまで培ってきた左官技術を大切にしながら、新しく入った人が安心して学び、長く活躍できる現場づくりを大切にしていきます。